羽生結弦圧巻の演技でトップ:無良崇人3位|グランプリシリーズNHK杯|ファイナル出場は?
グランプリシリーズ最終戦のNHK杯が27日(長野市:ビッグハット)で開幕した。
■ 男子ショートプログラム、日本人選手は?
羽生結弦(ANA)は、自身が持っている世界歴代最高を上回る106.33点(技術点59.44点、演技構成点46.89点)と圧巻の演技でトップに立った。
2度の4回転ジャンプを無難に成功させた18歳の金博洋(中国)が95.64点で2位。
無良崇人(洋菓子のヒロタ)が自己ベストの88.29点で3位。
田中刑事(倉敷芸術科学大)は73.74点で9位。
■ ショートプログラムの得点表を見てみよう。
■ 日本人選手のコメントは?
○ 羽生結弦「もっと成長できる」
「この演技ができたのも皆さんのおかげだと思います」
金博洋選手(中国)が95点台を出しましたけどと言う質問に対しては、
「人のことは関係ない、自分が演技をどれだけ楽しんで演じることが出来るかなんです」
そして「まだまだできることは一杯あると思います、ジャンプにしても全て完璧に飛べているわけではないし、とは言ってもフリーに向けて弾みがついたことには変わりありません、明日も最高の演技を見せられるよう頑張ります」
と羽生結弦さんらしいコメントがあった。
私もそう思う、個人競技は自分自身との戦いで、結果は後からついてくるものと思います。
世界歴代最高点をたたき出してもまだ成長できると考えるあたりは、素晴らしいとしか言いようがないですね。
○ 無良崇人さんは、
「自分の目標としていたミスなくしっかり演技することはできたと思います、冒頭の4回転とルッツ+トウのコンビネーションは修正できる点だと思ってます、もう少し上が目指せるかなという確信が持てた演技が出来ました」
この大会は昨年もショートプログラムで1位だったから良いイメージで入れたのでは?
「NHK杯のイメージよりも、昨年の全日本選手権での悔しさを、払拭したいという気持ちはありました」
「4回転を2種類入れてくる選手が多くいる大会なので、その中に自分がどう割って入れるかを考えていました」
自己ベストを更新し、フリーは気持ち的に余裕を持って臨めるのでは?
「ショートが良かったあとのフリーは失敗することが多かったので、自分が超えていかなければいけない壁だと思っています」
と答えていた。
昨今の日本人選手は全体的にレベルアップが上がっているように思えるが、無良崇人さんが言うように、大会を通じて安定した演技が出来るようになれば上位をにぎわす選手になれると思いますね。
○ 田中刑事さんは、
「得点源である3回転+3回転が失敗したくないという気持ちが強すぎてうまくいきませんでした、今回は得点よりも内容にこだわっていたので悔しいです」
サルコウがうまくいった理由は?
「サルコウは名前がコールされてからの調整の仕方を練習してきたので、それが出たのかなと思います」
フリーに向けては?
「今日の反省をして、良いイメージを持ってお客さんに素晴らしい演技を見せられるよう頑張ります」
と答えていた。
■ グランプリシリーズの得点表からファイナル出場者予想をして見ます。
ハビエル・フェルナンデスと宇野 昌磨がファイナル出場が確定しているので、残る4席をかけての戦いとなる。
まず、グラント・ホッホスタインは優勝が条件だが、羽生結弦から32点も離れているので不可能。
次にコンスタンティン・メンショフは、優勝ならパトリック・チャン:村上大介と並ぶが26点以上も離れていては可能性はない。
となると、羽生 結弦:金博洋:マキシム・コフトンの3人はショートプログラムも実力どおりの結果と考える。
フリープログラムでも大崩れするとは思えないので、3人がファイナル進出となる。
これで5人が決定、最後の1人だが、
フランス大会のテロの影響を受けたパトリック・チャンが6番目となる。
村上大介と22点で同点ではあるが、大会規定(上位順位者が優先となる)でパトリック・チャンは優勝があり村上大介は3位が最高順位のため。
これでファイナル出場者が決まることとなるが、一応フリープログラムを終えてから、もう一度おさらいすることにしよう。