インフルエンザに現役医師が「風邪の常識」は間違いだらけ|抗生物質ダメ?解熱剤は飲むな?
古くから伝わり、今でも実践していたり、子供の頃両親から言われてきた常識の幾つかは、現代医学では通用しないとされている。
を、さらに調べてみた。
■ 抗生物質は意味がない?
そもそも風邪とは呼吸器系に炎症を起こしのどの痛み・鼻水・咳などを発し、発熱・倦怠感といった症状になることをいう。
この殆どがウイルス感染で、風邪をもたらすウイルスは200種類以上確認されている。
ここで風邪になって病院に駆け込んだときに抗生物質を処方された方はないだろうか?
一般的に風邪+抗生物質=効くと思っているのではないだろうか?
医師にこのことを尋ねてみると「抗生物質は意味がないんですよ」という。
理由は、
抗生物質は菌を殺すことは出来ても、ウイルスには効果がないとされている。
これまでの研究データにも、風邪が治るまでの期間は抗生物質を使用してもしなくても変わらないと報告されている。
近年の専門医の学会では、
「風邪への抗生物質の投与は避けるべき」2003年日本呼吸器学会。
避けるべきとされていた抗生物質が、翌年無効とされる発表がされるほど投与に意味がないことが分かる。
「風邪に抗生物質は無効、細菌性に字感染の予防目的の投与も必要ない」2001年5月改訂版。
■ 解熱剤は引き始めには飲まないほうがよい?
寒さが増してくるこの時期、寒気を感じたりのどに違和感を感じたりして「風邪かな?」と思うことがある。
こんな時「よし、早めに薬を飲んで重くならないようにしよう」なんて薬を飲むことありますよね。
しかし「それダメ」と医師がストップを掛けた。
特に解熱鎮痛剤に関しては「風邪の引き始めに飲まないほうがよい」と言う。
理由は、
ウイルスを攻撃する白血球は体温がやや高めだと活性化するといわれている(ウイルスと戦う生体防御反応のために熱が出るとされている)。
「そこに解熱鎮痛剤を飲んでしまうと、その動きを止めてしまい風邪が長引く可能性がある」と言う。
ここで選択肢、
1.体温が少し上がった程度の場合は、早い段階での処置として葛根湯などの漢方薬を飲んで体を温める。
2.インフルエンザのように体温上昇が激しい場合は、逆に脱水症状になる場合があるので早めに解熱する。
■ ビタミンCを摂っても治らない?
「ビタミンCを大量に取ると風邪によい」ってことはよく聞きますよね。
しかし医師が物申す。
では何故ビタミンCが風邪に効くと思っているのかと言うと、
1970年ライナス・ポーリング医学博士(アメリカ)が「ビタミンCと風邪」と言う本を書き、ビタミンCが風邪に効くと発表した。
しかし、発表後の研究でこのことは徐々に否定されていった。
多くの人々は、このときの事実を今までも信じ続けていることとなる。
ただ風邪の【予防】と言う面においては、ビタミンCは効果が見込まれているので、毎日の食事に取り入れることはお勧めなのである。