インフルエンザに現役医師が「風邪の常識を切る」|汗はかくな、風呂には入れ、うつしてもだめ
2015/11/28
古くから伝わり、今でも実践していたり、子供の頃両親から言われてきた常識の幾つかは、現代医学では通用しないとされている。
その中には、やってはいけない対象まであると言う。
その言い伝えについて調べてみた。
■ 風呂には出来るだけ「入る」?
「風邪を引いているときは風呂に入るのは止めなさい」なんていわれたことは無いだろうか?
医師いわくこれは何の根拠もないし、むしろお風呂には入ったほうが良いと言う。
では何故風呂に入るなと言われてきたのか?
理由は、
昔の家は風呂場の多くは家の中ではなく離れた場所に立てられていた。
その為体を冷やしたり、温度変化をすることが体に良くないとお風呂を控えるように言っていただけらしい。
そして医学研究で風邪の時もお風呂に入るのは何の問題も無いと判明しているんだそうです。
■ 「汗をかきなさい」は無意味?
これは私もつい最近まで熱が出たりすると、あったかい食べ物や飲み物を体に入れて部屋を暖かくして汗をかくようにしていました。
しかしこの行為は医学的に禁物だと言う。
理由は、
風邪の時体温が上がるのは、ウイルスと戦う白血球の機能を高める効果により起こるものとされている。
逆に脱水症状になったり体力を消耗してしまうため無理に暖かくする必要は無い。
そして医師は「汗をかいても風邪が速く治る訳ではない」といっている。
※確かに1949年発行の「家庭の医学」には、「発汗療法」が掲載されていたが、いまの同書には「汗をかくと脱水症状になる恐れがあるので、水分を十分取ってください」とだけ記されていると言う事だった。
■ うつすと治るというが、何の根拠も無い?
これは良く聞くと思うし、実際治った記憶がある人も多いんじゃないかと思う。
理由は、
「風邪には潜伏期間があり発病まで2・3日掛かるのが一般的で、うつされたと思われる人が発病した頃、うつしたと思われる人が自然治癒で治っていることが多い」と言う。
早く治したいからといって、他人に咳を投げかけても無駄だと言うことでした。
■ 「点滴を打って貰って仕事をする」なんて頑張り屋さん、実は意味が無い?
大事な仕事や約束があるときなどに病院に行き点滴を打って貰った人も多いのではないだろうか?
実際に楽になり「元気に約束をこなしましたよ」って言葉が帰ってくるよね、しかし。
理由は、
「栄養補給や症状の緩和としての効果は見込めるが、ウイルス自体を攻撃しているわけではない」と言う。
これは、点滴を打ったから大丈夫という自己暗示に過ぎませんと先生は言う。
※ただし、インフルエンザに対して、「ペラミビル(ラピアクタ)」と言う点滴は多くの患者が重症化を免れているとされているらしい。
■ インフルエンザ予防には、長芋と赤ワイン?
弘前大学の医学研究で長芋には抗インフルエンザウイルス効果があることが分かったとされている。
しかし長芋の抗ウイルス成分は熱に弱いため生で食べたほうがよい。
現在そのまま食べるだけではなく、トローチやゼリーなどの開発も進められている。
もう1つ、赤ワインのポリフェノールがインフルエンザに良いと言う研究結果も出ているらしい。
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