広島カープ前田健太メジャー移籍|3度目のベストナインで決意|ポスティングシステム?
■ 前田健太の米大リーグ入り決定かという感が強くなってきた。
と言うのも、前田健太投手(27歳)は24日セ・パ両リーグのベストナインが発表され、ストーブリーグへ突入する。
前田健太は、今季15勝を挙げて最多勝・沢村賞・ベストナインにも選出された。
ベストナインのインタビューの際、鈴木清明球団本部長と会談し「自分の気持ちを伝えた」と話した。
鈴木本部長は「話は聞いた、今はこれ以上言えない」「お互いに話し合い双方に最善の方法を来週末までには決めたい」と述べた。
※前田健太は昨年の契約更改で、米大リーグ挑戦の意思を表明している。
通常の海外フリーエージェント権取得は最短でも17年。
「若いうちに挑戦したい」と言う前田が早急に米大リーグに移籍する方法は、球団にポスティングシステムの利用を認めてもらうほかない。
前田は「年齢も一つずつとっていく、カープで優勝したい思いがある中でメジャーへの思いも強くなっている」と語った。
■ ストーブリーグとは?
自由契約・トレード・大リーグ移籍などの選手を各球団が来期の選手補強を目指して契約するこで、プロ野球のシーズンが終わり、キャンプが始まる頃(主に冬の間)まで行われるためストーブリーグと呼ばれている。
このシーズンは、プロ野球選手にとって死活問題となることもある。
当然有力な選手は、球団が年棒を上げてでも残ってほしい。
しかし、戦力に値しない選手とは契約はしない。
■ ポスティングシステム過去の例
2006年の松坂大輔選手
2011年のダルビッシュ有選手
は、高額で落札されていたことが分かるが、相当評価がよくないと上限の2000万ドル(約24億円)の譲渡金を支払う球団は無いことが分かる。
しかし、前田健太については、いくつかの球団が上限を超える譲渡金を準備しているとされている。
「一定の成績が期待できてお買い得」と言う声が聞かれる。
そして、あのイチロー選手や石井一久選手もこの上限は超えていない。
■ ポスティングは球団の権利?
つまり、球団は選手に対して保有権をもっている。
選手が1軍に145日以上登録したシーズンが9シーズンに達するまで選手と契約する権利をもっているのだ。
ポスティングは、その権利がある中で行われるため、手放す場合には「正当な対価」を貰うべきだ、という事になる。
そしてその正当な成果を金額にするのがポスティングとなる。
当然、球団が正当な対価と判断できない場合は契約不成立となる。
■ 球団は選手に対して保有権がある。
球団はドラフトを経て入団した選手に対して最高で、1億円と出来高での5000万円を上限とする契約金を支払うことでその選手に対する保有権を手に入れる。
選手は1年の成績などから翌年(複数年)の年俸に契約する為、1年後との保有権とみる。
と言うことで、1軍に145日以上登録したシーズンが9シーズンの保有権は契約金と見るほかはない。
■ 保有制度は球団の稼ぎ頭?
世界の主要なプロスポーツをみても、6シーズン登録でFAのMLB、4年在籍でFAのNFL、現球団に同額提示で優先権を与えるNBA、
複数年契約の期間のみが拘束となるサッカーと、いずれもこのような9年間の拘束を認める例はないと言うことを前提に考えてほしい。
例えば、
松坂・ダルビッシュ両投手も、高校時代から注目されドラフトで1億と出来高5000万円の契約金で入団している。
途中でポスティングを申請し大リーグ移籍を果たした2人の「正当な対価=50億円」ということになる。
と言うことは、プロ野球チームは活躍する選手をドラフトで獲得すると50億貰えるということになる。
プロ野球はビジネスと言ってしまえばそれまでだが・・・
拘束は球団側の一方的な規則で、選手は怪我などでもで契約を結べないこともある。
■ 大金が必要なポスティングではなくトレード?
まずはFA取得までの期間の長さが問題。
今の日本のFA制度だと、選手は絶頂期は大リーグに挑戦できないことになる。
故に、仕方なく球団に相談しポスティングを使っての移籍をお願いすることとなる。
日本国内で行われているトレード・自由契約の方法を大リーグにも当てはめることが出来れば選手たちももっと手軽に挑戦でき、正当な評価での移籍が可能となるのではないだろうか?
もう一つ、今までも活躍してきた選手がいるように、今後も活躍できるか分からない。
もし活躍できないようなことになれば、大リーグは日本に対しそっぽを向くようになる。
そうならないように日本球団が大リーグに対しもっと柔軟な体制を取れることが大切なのではと考える。